ミサイルが落ちてくる

昨日、北朝鮮が水爆実験に成功したと大々的に報じられた。このところ北朝鮮の物騒な話題が多い。8月29日の弾道ミサイル発射から数日のことなので、より報道に熱が増しているようだ。安倍首相は件のミサイル発射を”我が国に向けて”と発言したものだから、ネットではたちの悪い受け取り方をしている人が大勢見られる。金正恩からするとそう報じられて嬉しかっただろう。実際、不安を煽るには大成功だった。「博士の異常な愛情」の画像検索結果

 

 

 北朝鮮のミサイルを想定した避難訓練というものが各地で行われているとの噂を耳にする。どのような訓練なのだろうか。一度受けてみたいものだ。少し前にネットで出回った画像で野原に突っ伏すおばさんの姿があったが、あんなものを見ると碌でもない訓練だとは想像できる。もしミサイルがこの国に落ちたということになれば、それは開戦が宣告されたということを想定しているのだろう。火災や津波地震といった自然災害ではある程度被害を予測できるし最小に抑えることはできる。火災は火の出処から、津波は海抜何mのところへ、地震は頭上の落下物から避難すればいい。経路や準備物も想定できる。勿論、行政や自治体も慣れている。では、ミサイルはどうだろうか?自衛隊の基地から離れればいいのだろうか?その答えはあべりょうさんの『核攻撃サイバー』を聞けばわかる。

 

 

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 この曲は核爆弾を想定しているが、弾道ミサイルだろうと話はそう変わらないだろう。なぜなら、どちらにせよ同じノドン弾道ミサイルで打ち込まれると仮定した場合6〜11分以内に頑丈な場所に避難することになる。が、ミサイルから身を守れるほどの場所がどこにあるのだろうか。ましてや、高齢者や身体の不自由な人たちはどうなるのだろう。行政はどう動くのだろうか。考えているのだろうか。

 

 避難訓練を実施するとして、あらゆるケースを想定しなければならない。まずミサイルがどのように落ちてくるのか。それは迎撃され破壊された残骸なのか。それとも、そのまま迎撃できずにそのまま落ちてくるのか。それによって被害も混乱も大きく変わる。

「ノドン」の画像検索結果

 上の画像を見ての通りミサイルは大気圏にでてからほぼ垂直に落ちる。避難訓練で想定されているようなケース、イージス艦の迎撃範囲を超えて、都心にミサイルが落ちてくるような場合、どうなるのだろう。例のPAC-3が撃ち落とすとして、爆破した飛来物がどのように落ちてくるかなんて素人には想像もできない。が、ネットを隈なく探しても「避難訓練を実施すべし!」というような人間の意見に具体的な話はいっさいなく、感情的で理に沿ったものがないのに驚く。もっとも、そんなこと事が起こるまで誰もわからないし、予測もできない。

 

 やらないよりやったほうがマシだろ!との意見もあるが、逆にそういった義務的な行動が被害を拡大させる可能性はある。例えば、都内の人間がJアラートが鳴った瞬間、地盤の固い地下、例えば地下鉄に逃げ込んだらどうなるだろうか。けが人どころか死傷者がでるかもしれない。場合によってはミサイルの被害以上の怪我人がでることもありえる。体育館や公民館に身を寄せ合ったところで、ミサイルが落ちてきて倒壊したら、それこそ多くの犠牲者がでる。避難訓練のやり方が間違ってるとか間違ってないの話ではなく、人を殺すためのミサイルから多くの人が身を守れる場所なんてどこにもないのではないだろうか。

 

 考えれば考えるほど、何から何までナンセンスすぎるのだ。もし、避難訓練で想定されてるような事態になったら、それこそどこにいようとどんな奴だろうと運が悪いやつは死ぬ。そんな残酷な社会が待っているだけだ。

 

 

 

 

渡部夏樹